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Daydreaming

テーマは特にありません

ジェフリー・ディーヴァー

 この作家の名前を知っている人はそう多くないのではないだろうか。彼はアメリカの人気作家であり、日本でも翻訳され広く出版されている―が、なぜか私は彼を知っている(彼の作品を読んだことがある)人に会ったことがない。

 

 彼の代表作は「リンカーン・ライム」シリーズだ。四肢麻痺となった科学捜査官が、仲間と協力して殺人犯を追うシリーズで、現在日本では11作目まで刊行されている。

 このシリーズの面白さは、捜査の過程が緻密に描かれていることだ。犯行現場に残された物証を粘着ローラーで集め、それをガスクロマトグラフにかける…といったような細かい捜査のディテールを描くことで、作品全体にリアリティがもたらされている。

 そして犯人側も、一歩先、数歩先を行くような冷酷さと頭の回転の速さで、主人公サイドを翻弄する。どんでん返しに継ぐどんでん返しが起こり、先の読めない展開で、読者を楽しませてくれる。

 

 私がおすすめしたいのは「ソウル・コレクター」という作品だ。個人データを改竄し、別人に濡れ衣を着せ殺人を繰り返す犯人に挑む作品だが、情報社会の恐怖が背景にあり、読んでいると新たな見識を得られる。また、犯人もシリーズ随一の狂いぶりを見せており、より作品の恐怖感、高揚感を上げることに成功している。興味があれば読んでみてほしい。

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 ネタバレせずに作家の紹介をするのは難しい。