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Daydreaming

テーマは特にありません

奇蹟がくれた数式

 映画「奇蹟がくれた数式」を劇場で観てきた。第一次世界大戦中のイギリスにおける、二人の数学者―ラマヌジャンとハーディ―の研究、交流を描いた物語である。数学者をテーマにした映画は多いが、ラマヌジャンをテーマにした作品はおそらくこれが初めてだと思う。ほぼ実話なのでネタバレも何もないのだが、ここではラマヌジャンとその背景について書きたいと思う。

 

 私がラマヌジャンの名前を知ったのは、藤原正彦のベストセラー「国家の品格」にそのエピソードが語られたからだ。その項目(膨大な定理の発見、そしてその未証明、タクシー数)を読み、その名が頭の片隅に残っていた。そして今回、ラマヌジャンの映画が公開されると知り、鑑賞に至った。

 

 だから内容としては目新しい点は特になかった―しかし、考えさせられる点は多かった。ラマヌジャンは大学を出ていなかった。そのせいで彼は「証明」をすることがなく、彼の発見は認められるのに長い時間を要した。しかし、彼が正規の数学教育を受けていたら、果たして彼の独創性は発揮されただろうか。教育に求められる役割とは何か、考えさせられる部分だと思った。

 

 この映画で私がむしろ興味を持ったのはハーディについてだ。彼はもちろん物語のキーパーソンだが、作中で彼のパーソナルな部分については全く描かれていない。彼の著書があるらしいので、読んでみたいと思っている。

 

 タクシー数のエピソードは脚色されているが、映画の演出の方が素敵だと思った。

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