Daydreaming

思ったこと、感じたこと

Phantasien

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 異世界転生モノがオタク業界を席巻している。面白いものもあればそうでないものもあるが、とにかくたくさん本やアニメが出ている。何故ブームが起きているのか、少し考えてみた。

 

 受け手側としては、分かりやすくカタルシスが得られる、という部分があると思う。転生者、主人公は往々にして、元の世界に生きづらさを感じている人間だ。そんな人間が違う世界で、誰にもないスキルで人々を救う姿は痛快なのかもしれない。

 書き手側としては、現実世界の調査を行わなくてもいい、という点が大きい。異世界は作者の好きなように法則や常識を設定できるため、膨大な文献にあたって風俗や法律を調べる必要がない。小説を書き始めの若者にとって、物語を紡ぐハードルを下げる要因となっていると考えられる。

 

 私個人としてはあまりこういった物語は好きではない。物語は全てファンタジーであるが、立脚する現実がなければ単なる妄想で終わってしまう。ファンタジーを通じて、現実の問題を浮き彫りにするような物語が私は好きだ。

 また、敵が弱い、という指摘も散見される。魅力的な悪役を書くのは簡単ではないが、かといって主人公を単に強くするのは芸がない。そのあたりは名作と呼ばれる映画やハードボイルド小説から学ぶのが良いだろう。ライトノベルだけ読んでいても魅力的なライトノベルは書けない(もちろん例外はあるが、確率は低い)。

 

 そういえばドリフターズも異世界転移ものだった(あまりそういう文脈で語られることはないが)。